エアコンの「お掃除機能」とは?絶対必要ではない理由を解説

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エアコンはフィルター掃除など、定期的な掃除が欠かせないものです。

近年は、お掃除機能が搭載されたエアコンが多く販売されています。自動で掃除をしてくれるエアコンなら、「掃除しなくてもいいから楽」と思っている方もいるのではないでしょうか?

お掃除機能が搭載されているからと言ってノーメンテなわけではありません。自動で掃除してくれる範囲はエアコンの一部分です。

この記事では、エアコンのお掃除機能の特徴と、その必要性について探っていきます。

目次

エアコンの「お掃除機能」とは?

エアコンの「お掃除機能」とは、主にフィルターを自動洗浄する機能の事を指し、日頃のお手入れの一部を自動でしてくれる機能です。

エアコンのメーカーによって「自動クリーン運転」や「自動フィルター掃除」(株式会社日立製作所)、「フィルターお掃除ロボット」(パナソニック株式会社)、他にも「自動洗浄」「おそうじメカ」など、さまざまな名称があります。

お掃除機能付きエアコンの特徴

  • フィルターのお手入れを自動で行ってくれるため、手間を減らしてくれます。
  • フィルターに付着した塵やホコリを除去し、表面をキレイに保つことが目的です。
  • 高価格帯の製品では、エアコン内部のファンや熱交換器の汚れを落とすものもありますが、一般的に「お掃除機能」と呼ばれるものはフィルターのお手入れ機能のことを指します

お掃除機能付きエアコンの仕組み

お掃除機能付きのエアコンは、フィルター表面をお掃除ユニットが往復し、ホコリをひとまとめにして排出する仕組みになっています。ホコリを排出する方法は、大きく分けて2つあります。

  • ホースや排気装置を使って、たまったホコリを屋外に排出する。
  • ホコリをエアコン内部のダストボックスにため、ゴミの日などに捨てる。

自動排出できるエアコンの場合、ダストボックスを取り外し、ホコリを捨てる手間がかかりません。

ただし、壁の配管によってはホコリを屋外に排出できない場合があるため、住まいに合わせて選ぶ必要があります。

内部クリーン機能との違い

「お掃除機能」とよく勘違いされるのが、エアコンの「内部クリーン機能」です。

内部クリーン機能は、エアコン内部のカビやニオイを防止する機能を指します。

エアコンを冷房や除湿モードで運転すると、エアコン内部に結露が生じ、カビが繁殖しやすい環境になります。

「内部クリーン機能」は、冷房や除湿モードで運転した後に、暖房や送風で運転しエアコン内部を乾燥させ、カビの繁殖を抑えることを目的としています。

フィルターの掃除はお掃除機能、カビやニオイの抑制は内部クリーン機能と、それぞれ役割が違います。

お掃除機能付きエアコンの見分け方

自動お掃除機能付きエアコンの見分け方にはいくつかの方法があります。

1.リモコンのボタンで見分ける方法

自動お掃除機能付きエアコンのリモコンには、「おそうじ」「手動おそうじ」「フィルター掃除」「フィルタークリーン」「掃除」「洗浄」といったボタンがついています。これらのボタンがある場合、自動お掃除機能が備わっている可能性が高いです。

2.前面パネルを開けてフィルターで見分ける方法

自動お掃除機能付きエアコンは、前面パネルを開けるとフィルターが完全に隠れていたり、半分程度隠れている状態です。フィルターを簡単に取り外すことができず、取扱説明書を読んでストッパー等を解除してから取り外すことが特徴です。

3.型番で見分ける方法

エアコンの型番を確認することで、自動お掃除機能付きかどうかを判断できます。型番を検索して「フィルター自動洗浄」の項目が「あり」または「〇」になっていれば、自動お掃除機能付きエアコンです。

お掃除機能付きエアコンのデメリット

では、お掃除機能付きエアコンにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

油汚れやタバコのヤニなどは落とせない

お掃除機能はフィルターに付着した大きなホコリや塵は備え付けられたブラシで除去しますが、油汚れやタバコのヤニ汚れは洗剤を使うわけではないので取り除けません。

自身でフィルターを外し掃除する必要もあります。

フィルターの取り外しが難しい

お掃除機能付きエアコンは、フィルター周辺にお掃除ユニットやダストボックスが付いており、フィルター自体の取り外しが通常のエアコンよりも難しいことがあります。

エアコン内部が複雑になるため、ホコリやカビが付きやすい

お掃除機能付きエアコンの清掃対象はフィルターのみです。フィルターを通過した細かなホコリやゴミは取り除けません。

内部の構造が通常のエアコンに比べて複雑なため、細部にホコリやカビがたまりやすくなります。臭いが通常のエアコンよりも強くなることもあります。

たまったホコリを捨てる必要がある

ダストボックスタイプの場合は、ダストボックスを取り外し、ホコリを捨てる必要があります。

自動排出タイプの場合は、ホコリを捨てる必要はありませんが、稀に排出口がホコリで詰まるトラブルもあります。

多機能により故障する可能性が高い

お掃除機能付きエアコンは、通常のエアコンに比べて多くの機能を備えているため、電子部品や駆動部品が多く故障のリスクが高まります。

修理費用が高い

構造が複雑で部品点数も多いお掃除機能付きエアコンは、修理費用も高くなります。

通常のエアコンに比べて値段が高い

お掃除機能付きエアコンは、各メーカーの最新機能が搭載されたハイエンドモデルであることが多く、購入価格も高くなる傾向があります。

お掃除機能付きでもエアコンクリーニングは必要

前述の通りお掃除機能付きエアコンが掃除してくれるのはフィルターのみであり、内部のカビなどの汚れは専門のエアコンクリーニング業者へお願いする必要があります。

お掃除機能付きエアコンのクリーニングは、構造の複雑さから分解が難しく掃除の難易度が高いため、通常のエアコンクリーニングより料金は高いです。

また、難易度の高さから業者によってはお掃除機能付きのクリーニングは断られることもあります。型番などで対応可能か確認が必要です。

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メーカー・量販店の問題

家電量販店で購入する方が多いと思いますが、

  • 多機能は説明しやすく売りやすい
  • 売上単価が高い

客単価の高いお掃除機能付きを勧めてきます。

機能性能を十分に理解している分には何を買っても問題ないとは思うのですが、よく聞くのは販売員に「10年掃除しなくても大丈夫」と言われて買った方が結構多いようです。

メーカーのCMも、内部まで自動でキレイにしてくれる思わせる紛らわしさも問題かと思います。

まとめ

お掃除機能付きのエアコンがすべて悪とは言わないですが、必要性は薄いです。

機能性能を十分に理解している、専門業者のクリーニングを頻繁に頼めるという方であれば良いのですが、そうでない方は通常のお掃除機能の無いタイプを選ばれた方が良いでしょう。

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